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お宿 白山グループ宿が今年の4月に5館になりました。 「お宿 白山」、離れ「里山の四季」、新館「陽邸 さなえ田」に加えて、4月~「湯亭 花のれん」、「花地蔵庵」 ができました。 子供の頃からの同級生の実家でしたが、事情があり引き受け手を捜していました。 オファー頂いて見に行って、以前の佇まいとあまりに変わっていたので、びっくりしました。 築50年の花のれん、築30年の花地蔵庵、そのときは、別館、新館と呼ばれていましたが、せっかくの木造のよさが、生かされていず、色んなアドバイスに翻弄され、とってつけたようなユニットバスやスナックなど。 建物が泣いているような気がして、つい引き受けてしまいました。 たった4ヶ月程のリノベーション。元の姿に立ち返る、そして未来が見えるようなリノベーション。 6月に「湯亭 花のれん」が、7月に「花地蔵庵」がリニューアルオープンしました。 新しい支配人も就任し、白山、花のれんコラボで駄菓子の詰め放題サービスやカフェの開店と本館 白山のスタッフや新生花のれんのスタッフ一丸となって、めまぐるしい日々を送っていました。 やっと、夏の季節も終わり、今度は、カニシーズンと準備していた中、本館 白山の支配人から、実は、体調が思わしくないので、契約終了を期に退職をしたいと申し出がありました。 確かに彼ももうはや五十路。通勤が往復車であまりにも遠いので、近所にマンションを借りていたりしていますが、結構家にもかえるので、通勤はしんどいやろな~。 こんな時期にすみません。と言う彼に、こんな時代に再就職できるのか?と聞くと自分の家の近くに同じような再生を目指しているお宿からオファーがあるとの事。 場所を聞いて、それは、難しいな~と。城崎のような名前が知れた処でも難しいのに、、、 自分でもそう思いますが、私がいなくても、花のれんの支配人が頑張ってますし、体が悪くなっては、家族に迷惑がかかりますとのこと。 確かに、健康が一番、幸い、契約制に一応していたので、期間終了でそちらに行くか? もっと精神的にしんどいで~。 分かってますが、頑張ってみますとのこと。 H18年の先代社長がガンの末期の困って居る時に来てくれ、4年ほどになります。 あまり表情にでない性格ですが、きちんとした事務処理やフロントマンとしてのキャリアが豊富で助かりました。 随分遠方の海沿いのお宿の再生をするので、前向きに頑張るようにと送り出しました。 故郷の近所なので、彼も通勤が楽で又一からのお宿故、社長さんから信頼され頑張れそうです。 彼が、退職する際にメールをくれました。 色々な思い出と一緒に、一番印象に残った事、よそのお宿から転職してきた仲居さんのことを書いていました。 彼女は、急な心臓の病で身罷りましたが、家で倒れて救急で病院に運ばれた時、まだ試用期間だっ為、ご家族の連絡先がわかりませんでした。保証人の友人にも家族のことを話していませんでした。 丁度大阪の事務所にいた時、支配人からの電話で心筋梗塞ということ、急ぎ手術をと言うと、家族の同意がないと出来ないとのこと。 そんなバカな!会社が同意書を書けばいいのやろ。一刻もはやく手術してもらいなさい!今から行くからと急ぎ車を飛ばしました。 刻々変わる病状の中、携帯の履歴からご家族がみつかったと思ったらどうやら不義理を重ねていたらしく 誰も手術に同意しない。 支配人も必死に説得するのですが、寝たきりになったら、あんたの会社が面倒みるんかという返答。 どうしましょ。。と尋ねられ、人の生き死にに先のことを考えるバカがあるか! 先はなんとかなるから、即手術してもらい!後はなんとかする。 と応えた時には、すでに手遅れでした。 身内の癖になんということ、医者の癖に手術もせんのかと怒りながら、病院のICUに行った。 大阪に出かける前にあんなに元気で笑顔だった彼女がすでに人工呼吸器をつけていました。 耳は、結構聞こえるかもと、〇〇さん、大阪から帰ったよ、今から手術して元気になろうねと呼びかけると、うなずいたような気がしました。そして白濁した目から1筋の涙。。。 そこに居たお医者さんに、まだわかってるでしょ、手術してください!と食って掛かったのですが、ご家族の同意がないと無理なんです。。 ご家族は、いつこれるかわからないという事で、では、同僚に皆あわせてあげてとお願いしたのですが、ICUは、家族しか入れない、今は特別で即お引取りをと追い出されてしまいました。 ずっと付き添っていた支配人に、医者の癖に命を見捨てるんか!と憤懣をぶちまけていました。 そのときは、後先考えず、ともかく人命を救うのが1番と興奮して口走っていましたが、わずか1ヶ月勤務しただけの仲居さんの事でそんな事言ってと彼は、心の中で!したようです。 人として当たり前の事を言っただけですが。。。 その時の事が印象に残ったようで、その時ずっとこの社長について行こうと思ったそうですが、こんな事になってその思いが果たせず、申し訳ありませんと書いてありました。 その翌日、最後の出勤の日、皆に挨拶したら、感極まって言葉が出ず、泣いてしまいましたとの事。 その夜、照れくさそうに電話がありました。 およそ、涙とは縁遠いと思っていた支配人ですが、越し方行く末を色々考えたのでしょうね~。 お宿には、色んな人生を持った人間が働いています。 後ろを振り向かず、前を見て、今度行くお宿を是非繁盛店にして行ってくれることを祈っています。 デフレ不況の時代、すこしでもお客様がほっこりして頂けるお宿を目指して白山グループ宿5館で、新支配人、新スタッフで頑張っています。 おっちゃんのトラバーユに幸あれです^^ お宿 白山 公式サイトは、こちら
by oyado-hakusan
| 2010-10-22 18:18
| ■ お宿白山
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